聖霊に命を救われて
- Gabby
- 2020年9月15日
- 読了時間: 4分
更新日:1月15日
窓の向こうには、深緑と明るい緑が重なる信州の山々。絨毯のようなその風景はまるで一枚の美しい絵画のよう。外の風は清々しく、心まで表れるような気持ちになる。
そんな美しい自然の中で暮らすルリさんが、今日のセッションに訪れた。
彼女の住む環境は最高で、家から数分の場所には天然温泉があり、寝室からは美しい山々を望める。しかし、彼女自身は、大量の暗いエネルギーを抱えていた。
ルリさんの装いはクリーム色のブラウスに黒いジーンズ、スニーカー姿。農家に嫁いだ彼女は、畑仕事もあり、動きやすい格好が欠かせない。霊的な感性が高い彼女は、暗いエネルギーが溜まっている自覚はあるものの、その理由まではわかっていない。
ノアは彼女が抱える大量の暗いエネルギーのことは事前にわかっていた。ノアはセッションを受ける人のエネルギーを事前に感じることはよくある。セッションをする人の意識がノアの方に向くので、その人のエネルギーもノアに流れて来る。ノアは必要に応じて、事前に流れてくるエネルギーを浄化することもある。
ノアはルリさんに聞いた。
「何かヒーリングのようなことをやっているのでは?」
「はい、レイキを数年やっています」
「そうか、それでこんなに溜まっているのだね。人を癒すことは素晴らしいけれど、人から受けた暗いエネルギーを自己浄化できないとどんどん自分の中に溜まってしまう」
「えっ?そういう子なのですか?」と彼女は不意を突かれたような表情に変わった。
ノアは説明する。
「もちろん人を助けたいという思いや意志は素晴らしい。ただ手当てで人に触れるとその人が持っている暗いエネルギーを受けてしまう。自己浄化がちゃんとできれば問題ないけど、君はちゃんと自己浄化ができていないので、人から受けたものがどんどん溜まっていってしまって今の状態になってしまった。この状態だと夜もよく眠れないし、調子悪いでしょう?」
「実は、毎日足がだるく、重たいです。だから農作業もしんどいです。あと、たまに人に対しても攻撃的になってしまう自分がいて、自己嫌悪に陥っています」
そう、あまりに暗いエネルギーが溜まって抱え込んでしまうと、こういう症状が現れる。
特に重たいエネルギーは足の方にどんどん溜まっていく。そうするとこのルリさんのように足が怠かったり、足がつったりするのだ。彼女も浄化しようとセージを使ったりするようだが、そんなもので暗いエネルギーは浄化できない。
ルリさんが抱えてしまってる大量の暗いエネルギーは、彼女がレイキをやりながら多くの人たちから受けてしまった暗いエネルギーの集合体だ。じゃあどうやって自己浄化するのが一番良いのか?
それは彼女がセッションを何回か受けて、自分の中をきれいにすることだ。そうすると、受けてしまっても、自分の中に光があるので浄化もしやすくなる。そのようにして、まずは自分がきれいになって光輝く存在になること。その後、その光で多くの人たちを癒してあげることができる。ノアの説明に彼女もようやく納得したようだ。
ノアが大量の暗いエネルギーを一気に浄化すると、霊的な彼女は自分の中から抜けていくのがよく感じ取れたそうだ。浄化している途中、涙ぐんでいた。それは人から受けたエネルギーの中には、様々な感情のエネルギーがあり、そのつらさや苦しさが上がってきて感じたのだろう。
浄化が終わるとルリさんの顔色はピンク色に染まり、「こんなにスッキリ爽やかな気持ちになったのは数年ぶりです」と喜んでいた。
あと、ルリさんにはもう一つ興味深いことがあった。
ノアは浄化していく途中で、彼女の中にいる『聖霊』が暗いエネルギーで真っ黒になっているのが見えたので、その聖霊をきれいな光の存在に戻してあげた。その時に、聖霊がノアにこう言ってきたのだそうだ。
「この子は仮死状態で生まれたのです。でも私がこの子の命を守ったのですよ」と。
ノアは、聖霊が言ったことをそのまま彼女に言った。それを聞いて、彼女は急に泣き出した。そしてこう言った。
「えっ、実はそうなんです。私、仮死状態で生まれたのです。医者が死の宣告をした後で、息を吹き返しました。聖霊が助けてくれたのですか?ありがたいです、感謝です」と言いながら、彼女は涙が止まらない・・・
聖霊とは、鳥として見えて、人の下腹部あたりにいるとノアは言う。聖霊はもちろん霊的な存在だが、象徴として鳥で見える。聖霊は人の命を宿し育むという役割がある。
西洋ではコウノトリが赤ちゃんを運んでくると言われているが、そのコウノトリが聖霊の象徴でもある。聖霊が魂を赤ちゃんに持ってくるのだ。
セッション後、ルリさんはこう言った。
「一度は死んだ自分が命を頂いて、生かされている自分なのですね。今日のセッションで自分の中の意識が少し変わりました」
私たちは自分で生きているのではなく、「生かされている」ということに気づくことが大切なこと。生かされていると思えば全てに感謝である。
ルリさんもそんなシンプルだけど大切なことに気づかされたセッションだった。

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