毎晩泣き叫ぶ私、原因は日本での前世だった
- Gabby
- 1月19日
- 読了時間: 5分
ドアを開けるとそこには、ラテン系のかわいらしい女性が大きな笑みを浮かべながら立っていた。
ノエルは茶色のカーリーヘアに薄茶色の瞳を持つイタリア系の女性だ。少し日に焼けた肌に、真っ白なTシャツがまぶしい。彼女が暮らすオレンジ郡からロサンゼルスまでは100キロ近くある。高速の渋滞がひどかったので、思ったより時間がかかったらしい。普段はあまり長距離運転をしないので少し疲れたと言う。
今朝、早起きして長距離運転して来たのは、ノエルにはどうしても解決したい問題があったからだ。
セッションが始まり最初にノアが見えたものは、ノエルの胸のところにある大きな目。
セッションでは、「目が見える」とノアが言うことがある。この場合の目というのは、何かの意識体、または、誰かの意識を意味する。
「ノエル、胸のところに大きな目が見える。その目のまわりは暗いエネルギーがおおっている。何かの意識体、または、誰かの意識がそこにある。よく怖い夢を見るでしょう?」
ノエルは急に泣き出した・・・涙が止まらない。
ノエルは泣きながら話し出す。
「小さい頃から、毎日、怖い夢を見ています。悪夢は今もずっと続いています。あまりにも怖いので泣き叫んでしまうのです。時々、怖くて大きな声を出してしまうので、近所の人たちは、私の主人が私を虐待しているのではないかと思っているようで困っています。主人も私の叫び声で起こされるので、いつも睡眠不足だと言っています。霊能者と言われる人にも以前、見てもらった時、何か暗いものが私に取り憑いていると言われて、お祓いのようなことをしてもらいましたが、何の変化もありません。友人があなたのセッションを受けてすごく良かったと言っていたので、今日、早起きして来ました」
「この大きな目は呪いだよ。つらいね。これからこの大きな目に集中して、前世で何があったのか見ていこうね」
「前世ですか・・・」
ノアは彼女の大きな目に集中していた。しばらくすると、映画のシーンを見るかのように前世での出来事が映り出された。
「ノエル、君は日本人の女性だった前世がある。その時の出来事が見えてきた」
「私が日本人の女性ですか・・・」
「そう、前世で、君は友達に頼まれて、彼女の恋文をある男性に届けた。その時、その男性は君をすごく気に入って好きになってしまった。その後、彼は正式に人を立てて君に結婚を申し込んできた。そして、君はその男性と結婚してしまった」
「えっ・・・それじゃあ、私の友達はショックですよね」
「その通り。君の友達はその男性とつきあってはいなかった。今の時代と違って、昔は結婚前につきあうということはしなかった。しかし、君は友達がその男性を好きだということを知っているにも関わらず結婚してしまった。友達は君に裏切られたと思った。友達の気持ちとしては、結婚を申し込まれても君は断るべきだと主張した。だから、その友達の思いが君への怨みになって呪ってしまった」
「そんなことがあったのですか。彼女の身になれば、怨む気持ちはわかります」
「君の友達は、頭の左右にロウソクを立てて、神社の木にわら人形を打ち込んで君を呪っている・・・その姿が見える。御堂の床下にも釘を差した人形を置いて呪いをかけた。その友達の顔が見えたけど、すごく怖い顔だった。この友達の強い怨みの念が君の中にあったので、ずっと悪夢に苛まれていた。このエネルギーがあると、急に事故に遭ったり、誰かに襲われそうになったり、攻撃されたりということがある」
ノアは話が終わると、引き続き浄化を始めた。
ノエルの顔には涙が流れている。浄化しているので彼女自身は軽くなっているだろうが、今までの悪夢やつらい感情が一気に上がってきている。
ノアは浄化をしながらまた話し始めた。
「このエネルギーがあると、愛の関係もうまくいかない。決して幸せにはしない!という思いのエネルギーだからね。あと、恋愛をすると三角関係にもなる」
「今の結婚は3度目です。三角関係、まさしくその通りです。その前世での関係に似たような関係を経験したことがあります。恋愛ではずっと苦しんできました」
「呪いは消したよ。これで悪夢も止まると思うので、あとで様子を知らせてね」
ノエルの顔にやっと笑みが戻った。泣きすぎてお化粧が少し落ちてしまっている。
「ノア、嬉しいです。呪いから解放されたのですね。どうやってそんな強い呪いを消すのですか?」
「愛のエネルギーで浄化する。この世で一番強いのは愛の力。ちゃんと自分の中が綺麗に浄化されて、愛のエネルギーが魂から出てくるようになれば、君も同じことができる。そうなれば、君のご主人や子供のことも癒せるようになるよ」
セッションが終わって1週間くらい経って、ノエルから連絡があった。
彼女の報告は興味深かった。
「セッションが終わった翌日の夜、夢の中に、前世で裏切ってしまった友達の女性が目の前に出てきたの。彼女がどんどん私に近づいてきて、すごく怖かった・・・顔も怖かったし。怨みだからそりゃあ笑顔ではないわよね。私は彼女に謝ったの。ごめんなさい、本当にごめんなさいと。何回も謝った。そしたら、その女性はスーッと遠ざかって消えて行ったの。それ以後は、その女性を見ることはなく、悪夢を見ることもなくなった。泣き叫ぶようなことは全くなくなったわ。その女性は私に気持ちを理解して謝ってほしかったのね。彼女のことを思うと、気持ちはよくわかるわ。やっと解放されました。本当にありがとうございます。悪夢を見なくなって、叫ばなくなって、私の主人はとても喜んでいます」
ノエル、本当によかった。
前世でのノエルの女性友達は、本当は彼女の傷ついた気持ちを受け止めてわかってほしかったのだろう。たとえ、前世のノエルがその男性と結婚したとしても、その前にもっと友達の立場や気持ちを考えてあげて行動していれば、こんなに大きな怨みにはなっていなかったのかもしれない。
世の中には悪夢をよく見るという人はけっこう多い。その原因はさまざまだが、前世での出来事に起因しているケースも多い。なぜなら、暗いエネルギーは愛で浄化されない限り、時空を超えて存在するものだから。

















































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