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アマゾンの未来を守る女性:妖精の守り

  • 執筆者の写真: Gabby
    Gabby
  • 1月26日
  • 読了時間: 9分

更新日:2月15日

 爽やかな風に包まれながらセッションに現れたのは、エマ。

背が高く、茶色のロングヘアと鳶色の瞳が印象的な彼女は、長いワンピースをまとった美しいイギリス人女性だ。久しぶりに耳にするブリティッシュ・イングリッシュの響きが新鮮で心地よい。エマは「明日ロンドンに帰る前にセッションを受けられて嬉しい」と微笑みながら話してくれた。


 セッションが始まる。


「エマ、君を見ていると、アマゾンの壮大な風景が見えてくる。広大な川がゆったりと流れ、その両岸には果てしなく広がる緑の森がある。その雄大な自然を守ろうとする君の姿がある。君は自然に愛され、そして自然もまた、君に深く感謝している」


 エマは静かにうなずきながら言った。


 「はい、その通りです。私はアマゾンの水源を抱えるエクアドルで、先住民の支援をしながら、彼らの暮らしと文化を守る活動をしています。昨日、エクアドルからロサンゼルスに到着したばかりで、明日ロンドンへ戻る前に、こちらのテレビ番組でインタビューを受ける予定です」


 「素晴らしい活動だね。君は自然から深い愛を受け取っている。でも、その一方で、強いネガティブなエネルギーも引き寄せているのが見える。誰かが君を攻撃しているのではないか?」


 エマの表情が少し曇った。


「実は、その通りです。私が活動している地域では、アメリカの石油会社が油田開発のために原油や数十億ガロンもの有害廃棄物を投棄しました。その結果、深刻な環境汚染が引き起こされ、生態系は破壊されました。住民たちはがんや皮膚疾患、消化器系・呼吸器系の病に苦しみ、多くの野生動物も命を奪われています。この被害は、チェルノブイリ原発事故に匹敵するとまで言われています。私はアマゾンの自然と先住民を守るため、大手石油会社に対する抗議活動を続けています。そのため、彼らからの妨害や攻撃を受けているのです」


 ノアはうなずきながら語りかけた。


「確かに、石油会社の攻撃が君に向けられているのが見える。でも、その中でも君は懸命に闘い続けているね。君の姿は、まるで劇場の舞台に立つ一人の主演者のようだ。君は眩い光を放ち、その輝きが観客席を埋め尽くす人々を照らしている。でも、舞台の奥には、君の志を受け継ぐ多くの人々が控えている。だから、たとえ今が苦しくても、その思いは必ず未来へとつながっていく。君を支えてくれる仲間たちは、必ず現れる。だから、どうか安心して歩み続けてほしい」


 エマはほっとした表情を浮かべて微笑んだ。


「ああ、それを聞いて少し安心しました。本当にありがとうございます」


 ノアは、エマに向けられていた攻撃のエネルギーを、丁寧に消し去った。


 しかし、その直後、エマが幼い頃から抱え続けてきた数々のネガティブなエネルギーが、次々と浮かび上がってきた。


「君は幼い頃から、ずっと感情を押し込めてきたんだね。本当の気持ちを表に出せず、ずっと心の奥に閉じ込めていた。それだけじゃない。君の家系には、深く根付いた暗いエネルギーが残っているのが見える。実は、君の家系はとても特別な存在なんだよ。」


 エマは少し戸惑いながら、静かに答えた。


「いえいえ、私の家系は、ただの田舎にある小さなイギリス貴族の家系にすぎません」

 

 ノアは穏やかに微笑み、ゆっくりと首を横に振った。


「君は謙遜してそう言っているけれど、実際には違うよ。君の家系は、イギリスという国にとって極めて重要な貴族の血筋だ。その一族は、歴史の中で大きな役割を果たしてきた。

ただ、その家系には今もなお強く残る暗いエネルギーがあり、それが君や家族に深い影響を与えている。そして、その系譜には、歴史書にも名を刻まれるほどの人物が含まれている」


 エマの表情がわずかに硬くなった。


「実は、私の祖先は歴史上の暗い出来事に関わっていました。私が知る限り、アメリカ独立戦争の際、先祖がかなり残酷な行為をしていたようです。幼い頃、祖父や曾祖父がその時のことを語るのを耳にしました。どうすれば戦争に勝てたのか、どこで失敗したのか……。彼らの話には、そんな内容ばかりが並んでいました。それは、決して誇れるものではありません」


 ノアは静かにうなずいた。


「君の祖先は、アメリカ独立戦争だけでなく、それ以前の歴史にも深く関わっている。そして今、君の家系に残る暗いエネルギーを浄化しているところだよ」


 エマは安堵の息をつき、静かに呟いた。


「ああ、よかった。祖先たちが残した暗い影が、ずっと家族に重くのしかかっていました。私は幼い頃から、その重圧を肌で感じていたんです」


 エマの家系に残る因縁の浄化が静かに完了すると、ノアは次に、エマ自身が抱えるエネルギーへと意識を向けた。


「エマ、君の中には、幼い頃からずっと抑え込んできた感情のエネルギーが深く蓄積している。それを解放しなければ、君の心は本当の意味で自由にはなれない」と、ノアは静かにそう語りかけた。


「君は本当に幼い頃から、自分の感情を押し殺すことを覚えてしまったんだね。明るくてフレンドリーで、人と話すのが好きな性格だけれど、その一方で、自分の本当の気持ちは決して表に出さないようにしている。それが、君の内側から伝わってくるよ。」


ノアはそう言いながら、そっとエマの心に寄り添うように語りかけた。

 

 エマは少し考え込むようにして、ゆっくりと答えた。


「そうですね。確かに、私はあまり感情を表に出しません。それが良いことだと教えられてきましたし、人前では特にそうするべきだと育てられました。私は長女だからこそ、余計にその期待が強かったのだと思います」


 ノアはうなずきながら、優しく続けた。


「悲しみ、怒り、寂しさ、そして理不尽だと感じたこと——それらがすべて、君の中に押し込められ、奥深くに溜まっている。僕はそれを『隠された私のエネルギー』と呼んでいるけれど、君の場合、そのエネルギーがとても多い」


 エマは少し遠くを見つめながら、静かに口を開いた。


「確かに、家では家系の伝統やしきたりに縛られていました。乳母が何人かいましたが、その中には意地悪な人もいて、嫌な思いをすることも多かった。貴族の子供たちはみんな寄宿学校に入れられるのが当たり前で、親はいつも忙しく、ほとんど会うことができませんでした。本当に寂しかったです……」


 ノアはそっとエマの想いを受け止めるように、静かにうなずいた。


「そうだね。本当に親の愛が必要な時期に、それが十分に注がれていなかった。表面的な愛情はあったかもしれない。でも、君が心から求めていた深い愛情は与えられなかったんだ。それは、とても寂しかったね」


 エマは苦笑いを浮かべながら、軽く肩をすくめて言った。


「ええ、私だけじゃなく、貴族の友人たちも同じです。貴族だからといって幸せだと思われがちですが、実際にはそうではありません。多くの人が愛情不足に悩み、心の中に葛藤を抱えています。中には、うつ病を患っている人もいるんです。ノア、ぜひイギリスに来てください。私の貴族の友人たちを紹介しますので、セッションで彼らを助けてあげてください」


 ノアは優しく微笑み、力強くうなずいた。

「分かったよ。イギリスに行く計画を立てよう。君の友人たちにも、きっと力になれるはずだ。」


ノアは、エマが長い間抱え込んでいた感情のエネルギーを、ひとつひとつ丁寧に浄化していった。そしてすべてを解き放ったとき、エマの表情には穏やかな安堵が広がり、その姿にはどこか軽やかさが宿っていた。


 ノアは、最後に優しく語りかけた。


「エマ、君のエネルギーを浄化している間、たくさんの自然の光景が見えてきたよ。森が『大丈夫だよ』と優しく語りかけていた。君のために、森は歌を歌っていたんだ。君は本当に、自然から深く愛されている」


その言葉は、エマの心に深く刻まれるものとなった。 


 ノアは少し間を置き、さらに優しく続けた。


「君は自然の中で一人になるとき、初めて涙を流せるようになる。人前では決して泣かない君だけれど、自然の中では心の奥深くに閉じ込めていた感情を解放できる。森や風は君を優しく包み込み、自然の大きな愛が君を癒してくれる。そんな君の姿が見えたよ。そして、そこには妖精たちもいて、そっと君を見守っていた」


 エマの瞳に静かな涙が滲んだ。しかし、その涙を拭うことなく、彼女は穏やかに微笑みながら答えた。


「本当にありがとうございます。自然に癒されている自分の姿を想像しただけで、なんだか心が温かくなりました」


 エマは予定通り、翌日ロンドンへと帰っていった。


 彼女はこう語る——「アマゾンにいるときが、一番自分らしくいられる」


 そこは、彼女にとって心の故郷であり、使命を果たすべき大切な場所だった。


 ノアのセッションを受けた後、エマの気持ちは驚くほど晴れやかになったという。心の奥底で大きな変化が起こり、以前よりもしっかりとした、より強い自分を感じられるようになったと話していた。


 石油会社からの攻撃は今も続いている。だが、それに対する不安や恐れは、もはや彼女の中で大きな存在ではなくなっていた。


「今では、ほとんど気にならなくなったんです。」エマは穏やかな表情でそう語る。


「自分が信じる道を進む意志が、以前よりもずっと強くなりました。アマゾンの先住民たちと自然を守ることこそが、私の使命だと、より明確に感じています」


 エマは2か月後、再びアマゾンへ戻り、活動を再開する予定だ。彼女の中に長年溜まっていた抑圧された感情は、ノアとのセッションを通して愛によって解き放たれ、本来の輝きを取り戻した。


 そんなエマの姿を見ていると、心の奥底から喜びが湧いてくる。彼女のような存在こそが、自然と人間の調和を実現するために不可欠なのだと感じるからだ。


 エマが再びアマゾンの地で、自らの使命を力強く果たしていく姿を思うと、自然もまた彼女を温かく迎え入れ、新たな力を授けてくれることだろう。


 ノアは、エマが妖精に守られていると語った。


 妖精は自然の中に存在し、柔らかな黄色い光を放っている。時には、まるでティンカーベルのような愛らしい姿で現れることもあるという。


ノアは以前、ある若い女性を見たとき、彼女のそばにも同じような妖精が寄り添っているのを感じたと話していた。


 自然の中に身を置くと、その場所にいる妖精が、人の内側にそっと入り込むことがあるらしい。特に、心が沈んでいるときに自然の中へ行くと、妖精がそっと寄り添い、優しく慰め、癒してくれることがあるのだという。


 しかし、そうした癒しの過程で、妖精が人の中にあるネガティブなエネルギーの影響を受け、黒く染まってしまうことがある。妖精が黒くなってしまうと、本来の美しい光を失い、元の姿に戻れなくなる可能性があるのだ。


 そんなとき、ノアは黒くなった妖精を見つけ出し、その内に溜まったネガティブなエネルギーを丁寧に取り除いていく。そして、やがて妖精は再び元の輝きを取り戻し、美しい光の姿へと戻っていく。


 ノアが多くのセッションを通じて感じるのは、自然を心から愛する人々は妖精に特に好かれるということだ。妖精たちは、自然の守護者。そのため、自然を大切に思い、心から敬う人々とは、特別なつながりを持つのだろう。 


 もし、自然の中を歩いているときに、ふと ピカッ と光るものを見かけたら——それは、もしかすると妖精かもしれない。


 妖精たちは、そっとあなたの心に寄り添い、癒しを届けようとしている。その美しい光で、人々の心に穏やかさや喜びをもたらし、静かに見守っているのだ。


 妖精も、そして自然も、人間のネガティブなエネルギーが浄化され、光り輝く存在へと戻ることを静かに待ち続けている。光と調和に満ちた世界へと導くその瞬間を——きっと、自然や妖精たちも楽しみにしているのだろう。




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