エネルギーの重圧から解放されて:美しきドミニクの浄化の物語
- Gabby
- 2018年4月8日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年12月24日
マリブはロサンゼルスから北へ少しいったところにある高級住宅地で、映画俳優をはじめ多くのセレブが住むエリアとして知られています。太平洋に面したこの地域は、美しいビーチや雄大なキャニオンに囲まれた風光明媚な場所でもあります。
地中海性気候に属しているため、一年を通して乾燥しており、真夏でも湿度が高くなることはほとんどない。西海岸を訪れる際には、マリブに住む友人の家を借りて滞在し、そこでセッションを行なっています。そのため、セッションには映画関係者やアーティストが集まることが多いのです。
マリブ

今日、セッションに訪れたのはドミニク。背が高く、スタイル抜群の美しい女性だ。
端正な顔立ちには、どこか憂いが漂っている。
彼女がノアの前に座るや否や、咳が出始めた。それは、彼女の中に溜まったネガティブなエネルギーの現れだろう。ノアのセッションではよくあることだ。目の前に座るだけで、溜まっていたエネルギーが動き出すのだ。ノアが自然とエネルギーを抜きはじめている証拠でもある。
セッションが始まると、ノアは静かに言った。
「ドミニク、とんでもなく溜まってるね。これは君自身のものというより、大勢の人の思いが君の中に入り込んでしまっている。まるで黒いタールがべったりと張り付いているように見える。その中には、たくさんの『目』がある。目というのは、人々の意識だ。君は人前に出る仕事をしていたでしょう?君自身が霊的に敏感だから、余計につらかったはず。夜も眠れず、心身共に休まらない状態だったろうね」
ドミニクはうなずき、言葉を紡いだ。
「その通りです。少し前まで、ファッションモデルをしていました。パリやミラノのコレクション、雑誌ヴォーグの表紙も飾りました。最初は楽しかったけれど、時が経つに連れて、何も感じなくなってしまったのです。夜も眠れず、感情もうまく表せないままでした。薬に頼るのは嫌でしたが、仕事が忙しい時は睡眠薬を飲んでいました。でも、体も心も限界になって、ついにこの仕事を辞めたのです」
ノアは優しく言葉を返す。
「本当につらかったね。これから浄化していこう」
ノアが浄化を始めると、ドミニクの目から静かに涙がこぼれた。つらい思い出が次々と浮かび上がってくるのだ。
「身体の中に、人の言葉が『針』のように刺さっているのが見える。たくさんの針が傷つけているんだ」
ノアは丁寧に、ひとつひとつのエネルギーを浄化していく。
しばらくすると、ドミニクは表情を和らげ、声を振るわせながら言った。
「だんだん自分の中が軽くなっていくのがわかります。最初は黒いものしか見えなかったけれど、最後には明るい光に包まれていました。やっと、昔の自分に戻れたような気がします」
ノアは彼女に語りかけた。
「俳優や歌手、ミュージシャン、そして君のようなモデルは、常に多くの人のエネルギーを受けてしまう。人は、他人を見た時にさまざまな思いを抱く。それはすべてエネルギーとなって発せられ、時空を超えてその人に届く。映画やテレビ、ステージを通じても同じ。有名人がアルコールやドラッグに依存してしまうことがあるのも、それが理由なんだ。緊張が高まるとリラックスできないし、眠れない。だからお酒を飲んで無理やり寝ようとする。その繰り返しが悪循環になってしまう」
ドミニクが静かにうなずく。
「よくわかります。私の周りにもアルコールや鬱で苦しんでいる人がたくさんいます。今、付き合っている彼も映画俳優ですが、彼もきっと周囲からのエネルギーにやられているのでしょうね。彼にもノアのセッションを受けてほしいです。芸能界の人たちは、みんな助けや救いを必要としています」
ドミニクはノアに尋ねた。
「人からのネガティブなエネルギーを受けないようにする方法はありますか?」
「完全にブロックすることはできない。エネルギーが動き続けるものだから。ただ、自分自身が浄化されて、自己浄化できるようになればいいんだよ。そこまで到達すれば自己浄化だけでなく、周りの人たちを浄化する力を持つことができるよ」
ドミニクは穏やかな表情で言った。
「次回もぜひセッションをお願いします。自己浄化できるようになることを目標に頑張りたいです」
彼女の声には、以前の暗さが消え、希望の光が宿っていた。

















































コメント